2024.07.05
製品
-2025年問題*¹への挑戦- 新時代の労働を支える新アシストスーツ「DARWING UT-Rise」販売開始
当社は、労働力人口の減少や介護人材の不足にアプローチするために新アシストスーツ「DARWING UT-Rise」を2024年7月より販売開始いたしました。これまで装着感や見た目に課題を感じ、アシストスーツを導入したくてもできなかった方々の要望に応えた新アシストスーツです。重量物の運搬、介護現場での移乗介助など、様々な場面で労働者の身体負担を軽減します。上下セットの価格は33,000円(税込)です。
製品の詳細はこちら:https://www.daiyak.co.jp/product/DARWINGUT-Rise/index.html
■当社の想い ~開発の背景~
現代、日本の社会問題として少子高齢化が挙げられます。総務省のデータによると、生産年齢人口(15~64歳)は1995年をピークに減少しており、2050年には5,275万人(2021年から29.2%減)に減少すると見込まれています※1。厚生労働省が調査した介護労働の現状によると、労働条件等の悩み・不安・不満等の質問に対して29.9%の人が「身体的負担が大きい」と回答※2、また令和4年雇用動向調査より、運輸業・郵便業の入職超過率*²は-2.1%という結果が出ています※3。こうした労働環境の現状や生産年齢人口の減少により、今後、労働力の不足など様々な社会的・経済的課題の深刻化が懸念されます。
アシストスーツとは、介護現場での移乗動作や物流現場での荷物の持ち上げ・下ろし動作の際にかかる、作業者の腰・身体的負担を軽減する目的で開発された商品です。DARWING UT-Riseは、従来のアシストスーツで課題とされていた「装着が難しい」「圧迫感がある」「動きにくい」を解決し、作業着の中に着用できるようになったことで、「ハーネス等と併用できない」「介護等で硬いパーツが当たり使用できない」といったお困りごとにも対応できるようになりました。
働きたい人が体の悩みで離職することなく、より長く現場で働くことができる環境にするために、DARWING UT-Riseを幅広い年代の方にお使いいただくことで、労働者の身体負担を軽減するとともに業務効率化や労働安全に寄与していきたいと考えています。
■製品の特徴
衣服を着るように装着簡単!
上下に分かれた形状で衣服を着るように簡単に装着できます。従来のアシストスーツ着用時の課題とされていた装着の難しさや、装着指導の困難さも解決されました。
全面メッシュ素材で通気性を確保!
暑さ対策として、アシストスーツ全面にメッシュ生地を使用しました。通気性が良く、暑い夏でもムレにくいため、快適に作業できます。
作業着や制服の中に着用可能!
既定の作業着や制服等の関係で従来のアシストスーツの着用ができないという声を踏まえ、作業着の中へ着用できるように設計しました。サイズ調整やアシストのON/OFFの切り替えは、背中~腰部分にある調整ベルトとアタッチメントのみで完了するため、アシストスーツの上に作業着や制服を着たままで過ごせます。また、作業着の中への着用が可能になったことで、ハーネス等の装備とも併用できます。
■電力不要で力強いアシスト力を発揮するヒミツは・・・
背中と太腿それぞれに配置した高反発ゴムの張力で上体を起こしながら下腿をサポートします。一般的なサポーターに使用されているゴムの約2倍※の張力がある高反発ゴムを背中から太腿にかけて約6メートル使用しているため、力強いアシストを得ることができます。
※ダイヤ工業開発部門調べ
■開発担当者の想い
”2025年問題”も来年に迫り、アシストスーツの需要はますます拡大すると予測されます。そこで我々が目指したのは”服を着るように装着できるアシストスーツの開発”でした。「衣服のように簡単で、ゆったり感があり、アシストが必要な瞬間はしっかりと機能する」製品を目指し、数々の試行錯誤を重ねた結果、DARWING UT-Riseは完成しました。今後は、アシストスーツのアパレル化をより一層加速させ、生活の中に違和感なく溶け込むことで、さらに多くの方のお役に立てる未来を想像しています。
■現場の悩みに応じたカスタマイズも可能!
当社には、労働環境改善サービス「ORDEr」という現場のお困りごとをヒアリングした上で、労働環境の改善に向けたご提案やアシストスーツの開発を行うサービスがあります。当社の研究施設R&Dセンターで実際の作業環境を模擬的に再現してアシストスーツの機能検証を行うため、エビデンスに基づいたご提案やモノづくりが可能です。身体的負担をサポートすることで元気に働ける労働環境を目指したいとお考えの際は、ぜひお気軽にご相談ください。
▼過去の事例はこちら
https://www.daiyak.co.jp/product/detail/?id=881
https://www.daiyak.co.jp/product/detail/?id=896
■今後の展望
DARWING UT-Riseは、あらゆる場面で労働者の身体負担を軽減します。現在懸念されている“2025年問題”において、特に影響が大きいとされている物流・運送業界、建設業界、介護業界でも本製品を活用することで労働者の身体負担の軽減が期待できます。発売前から予約注文を多く頂き、介護現場でも好評です。今後は、レンタルプランの提供を検討しており、より多くの方々に製品を手に取っていただける環境を作り上げていきます。
■製品概要
総重量:約560g(Lサイズの場合) ※セーター1枚の重さに相当
※上下セットのみの販売です
▼公式オンラインストアはこちら
https://shop.daiyak.co.jp/shop/g/g0010602/
【用語説明】
*¹ 「団塊の世代(1947~1949年生まれ)」が2025年に後期高齢者(75歳以上)に到達し、全人口の約18%、およそ4人に1人が後期高齢者(75歳以上)という超高齢社会に突入することで引き起こされる諸問題。
*² 「入職超過率」 入職率から離職率を引いたものをいう。 プラスであれば入職率が離職率を上回っている(入職超過)。 マイナスであれば離職率が入職率を上回っている(離職超過)。
【参考文献資料】
※1 総務省 第1部特集 情報通信白書刊行から50年~ICTとデジタル経済の変遷~ https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r04/html/nd121110.html
※2 厚生労働省 介護労働の現状 p.12 https://www.mhlw.go.jp/content/12602000/000482541.pdf
※3 厚生労働省 -令和4年雇用動向調査結果の概要- 令和5年8月22日 p.13 https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/23-2/dl/gaikyou.pdf